海風に捧ぐ1
リルケの詩にこんなのがありました。
太古ながらの海の息吹
夜を吹く海の風
おまえは誰のために吹くのでもない
ただ、始原の岩のためだけに吹くかのようだ
おお、なんとお前を身近に感じることか
あの揺れ騒ぐ無花果の樹は高みに月の光を浴びて
(超抜粋かつ、とっても記憶があやふや)
中学生の頃になにか一つ、自分の好きな詩を覚えてみんなの前で暗誦しなさい!って授業があって、たしかそのときに選んで覚えました。
うちにあった文学全集をぺらぺらめくっていて一番情景を生き生きと思い浮かべることができたのがこの詩だったから、です。
夜の山には、人が安易なきもちで徘徊するのを許さない厳しさがあります。
視界が闇に閉ざされていくにつれて、周囲にはよく光る眼が増えていきます。
夜の海は逆に、陽が極まってむしろ人を害するほどの強すぎる光が衰えて、穏やかで受容的なイメージになりますね。

夜を吹く海の風
おまえは誰のために吹くのでもない
ただ、始原の岩のためだけに吹くかのようだ
おお、なんとお前を身近に感じることか
あの揺れ騒ぐ無花果の樹は高みに月の光を浴びて
(超抜粋かつ、とっても記憶があやふや)
中学生の頃になにか一つ、自分の好きな詩を覚えてみんなの前で暗誦しなさい!って授業があって、たしかそのときに選んで覚えました。
うちにあった文学全集をぺらぺらめくっていて一番情景を生き生きと思い浮かべることができたのがこの詩だったから、です。
夜の山には、人が安易なきもちで徘徊するのを許さない厳しさがあります。
視界が闇に閉ざされていくにつれて、周囲にはよく光る眼が増えていきます。
夜の海は逆に、陽が極まってむしろ人を害するほどの強すぎる光が衰えて、穏やかで受容的なイメージになりますね。
