Archaic Style 鯨背
2ntブログ

鯨背

数年前のちょうど今の季節に、滝を攻めに行って見つけた大岩です。実はとてつもない大岩です。

圧倒されるような大岩なのですが、全容を収めると体が小さくなってしまうのでトリミングをどの程度にしておくか、で試行錯誤しているうちに面倒になってしまってお蔵入りしていました。

衝撃的なニュースに接してなんとなく思いだし、載せることにしました。

自分の人生に起こる制御不能の重大事というのは例えば不慮の事故であり、思わぬ大患であり、失職であり、家族・伴侶との死別であったわけですが、そういう時代が終わったのかもしれないという思いを改めて強く感じた、というところです。
すでに9.11の記憶すら風化していたってことも言えるかもしれません。
自分という存在が、制御できない鯨の身動き一つでたちまち海の藻屑と消えてしまう。
健康を損なう生活を続けた、とか、仕事に全力を尽くさなかったとか、結果との何らかの因果関係を見出して反省することの難しい、自分の行為とも信条とも無関係に起こるテロリズムに、自分の全てが、あるいは心の重要な一部が決定的に損なわれてしまう。

雑踏を歩いていて「ここで何かが起きたら」という想像をしてしまった人も多いと思います。
ぼくもそうです。

フェイスブックのプロフィールが次々と三色旗バックに変わっています。
ぼく自身はそうするつもりはありません。
国の表象を、その歴史的背景に対する理解なしに安易に使いたくないし、それにこれは彼の国だけに起きていることではないし。
それに、このような事態に対しては必ず国の表象を背負った報復措置が連鎖します。
報復というと情緒的ですが、それは効果と反作用を天秤にかけながら冷徹に判断し実行する「対策」です。
そのどこまでを支持しますか?

でも、悲嘆と絶望の中にあるひとたちに純粋に連帯を示したい、という気持ちはもちろんよくわかります。
イイネは押せませんが、そういう美しい情操を示した友だちに共感します。

448.鯨背1



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No title

気がつけば・・・・・不条理な死に対して無抵抗な存在です

Re: No title

気楽なおじさんですよね。こんばんは。
不幸はたいてい不条理なんでしょうけど、こういうのは整理がつかなすぎて。

No title

流れてくるフィードのプロフ写真が次々にトリコロールになった時は、僕はうんざりしました。よくよく確かめると、自分の友達では2人だけだったんですが、その方の友達やコメントされた方のプロフ画像も出ますよね。それでトリコロールがずらずらと・・・ちょっと気持悪いなって思いましたね・・・。
かくいう自分は3.11の後、プロフ写真に「Pray for Japan」のマークを入れました。以降そのままですが、さっき確かめたら自分の友達の中には既にそのマークが付いた人は誰もいませんでした。皆さん、適宜、プロフ画像を変更されてますからそれでいつの間にか変わってたのでしょうけど・・・。でも自分は「Pray for Japan」はまだしばらくは外そうとは思いません。あのマークが有ろうと無かろうと、気持ちは同じはずですが、彼らを見捨てるような後ろめたさを感じるからです。それこそ世間ではすっかり風化したような空気のあるなか、話題になるのは原発事故の話ばかりで、そこで懸命に生活再建を目指している被災地の現状は既にローカル番組程度でしか(たぶん)流れていないようですが、まだこんなものなのか?と相変わらず空き地だらけの何もなくなった、だだっ広い光景を見ては切なくなります。
FBのフランス国旗カバーは哀悼の念を込めたものなのでしょうが、だからといって彼らがフランスのために何か具体的な行動を起こしているとは思えません。
だったら止めたほうがいいのに・・・と僕は思いますけどね。
ハロウインの仮装じゃあるまいし「みんながやってるから」的なネット上での軽率な行動はいい加減にして欲しいですね。どなたかのコラムでも読みましたが、笑顔でトリコロールしてるザッカーバーグは異様で不快です。

Re: No title

marinoさん、こんばんは。
ぼくもそう思います。
よくみたらぼくも自分の友だちでは少なかったです。その方たちも数日でほとんど元に戻しています。
で、この件について違和感を感じた方々はずいぶんいたようで、世間でも賛否両論、かなり話題になってますね。
ぼくの観点は、被害を受けた方々に哀悼の意を表すのに異論のあろうはずもなく、ただし(詳しいところは知っちゃいませんけど)中近東とフランスの100年を越える長い関係踏まえないで一方の旗を掲げるのはどうかということもあります。
表立った争点にはなっていなくても、係争の当事者同士は積年の確執やらの歴史的な文脈を理解して語り行動しているのに、何も知らない部外者が一方の旗を掲げるのはどんなものか。いかにも軽くて、どちらからも深い共感を得ることが難しいでしょう。
「ありがとう」と謝意を表しつつも当事者も少し違和感を感じている、なんてことがないとも限らない。
「テロの犠牲者を悼む」「テロルはいけない」というシンプルなメッセージに思いを託すのが「知らない」私たちの慎みだろうとも思ったのです。
3.11の後の、世界中からの物心両面の支援はありがたいものでした。
日の丸を頬に描いてくれるだけでもその気持ちは単純にありがたいものです。
ただ、あれは「一方の当事者」の存在しない自然災害でした。
旗の持つ意味合いは自ずと違いますよね。
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