獅子吼の滝
恐怖を感じる対象はひとそれぞれだとは思うのですが。
この滝は行程が危険なわけでもないのですが、滝に至る道を歩きながらぼくは異様な緊張に包まれていました。
それまで味わったことのない感覚です。脈打つ巨大なエネルギーを感じるのです。
たとえば神秘的な場所で神霊の存在を感じるとか、(経験はないですけど)心霊現象といった類のものとも違う。
ヒトの形を模した神や地霊のような、どこかにコミュニケーションのとっかかりくらいはつかめそうな存在とは異なるなにか。
人の存在など一顧だにされず、塵芥のようにあたかもそこに存在しないものとして扱われるような感じ。
それ自体に意思や思考などないただただ巨大なエネルギーのかたまりが、たまたま制御された状態でそこにあるが、たまたま制御が利かなくなったら瞬時にここにいる全てを粉微塵に引き裂き呑み込むのではないか、というような。
足は軽く震え、絶え間なく流れでる汗はシャツを地肌にぴったりと貼りつかせました。
撮影の最中も動悸が収まることはありませんでした。
ここを訪れる誰もが同じ感覚を味わうわけではないでしょう。
自分が何を感じ取ったのか、何に感応したのか、は数年経ったいまでもわかりません。
それにしても「獅子」くらい変換されてほしいもんです。
「越後獅子」って打つと出てくるのに。

この滝は行程が危険なわけでもないのですが、滝に至る道を歩きながらぼくは異様な緊張に包まれていました。
それまで味わったことのない感覚です。脈打つ巨大なエネルギーを感じるのです。
たとえば神秘的な場所で神霊の存在を感じるとか、(経験はないですけど)心霊現象といった類のものとも違う。
ヒトの形を模した神や地霊のような、どこかにコミュニケーションのとっかかりくらいはつかめそうな存在とは異なるなにか。
人の存在など一顧だにされず、塵芥のようにあたかもそこに存在しないものとして扱われるような感じ。
それ自体に意思や思考などないただただ巨大なエネルギーのかたまりが、たまたま制御された状態でそこにあるが、たまたま制御が利かなくなったら瞬時にここにいる全てを粉微塵に引き裂き呑み込むのではないか、というような。
足は軽く震え、絶え間なく流れでる汗はシャツを地肌にぴったりと貼りつかせました。
撮影の最中も動悸が収まることはありませんでした。
ここを訪れる誰もが同じ感覚を味わうわけではないでしょう。
自分が何を感じ取ったのか、何に感応したのか、は数年経ったいまでもわかりません。
それにしても「獅子」くらい変換されてほしいもんです。
「越後獅子」って打つと出てくるのに。
